教育と保育

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園児の一日

登園

7:15 登園

自由遊び

8:00 自由遊び

昼食

11:00 〜 昼食

お昼寝

12:45 お昼寝

おやつ

15:00 おやつ

自由あそび

16:00  自由あそび

降園

15:30 降園

延長保育

18:15 延長保育

年間行事

4月

入園式、内科健康診断

5月

親子遠足・歯科健康診断

6月

ミニ遠足・クラス懇談会

7月

七夕まつり、夏祭り

8月

お楽しみ会

9月

遠足

10月

運動会・園外保育・内科健康診断

11月

ミニ・遠足・お楽しみ会

12月

クリスマス会・発表会

1月

お楽しみ会

2月

節分・クラス懇談会

3月

ひなまつり・修了式・卒園式

私たちが目指す 保育・教育

当保育園の重点 保育方針は

  • 子どもの主体性、自主・自立を育てる。
  • 様々な経験を通して社会性の芽生えを育てる。
の大きく2つがあります。
 この2つの方針のもと保育・教育の計画、実施は、目的、ねらいをこの方針に合わせて、全職員心ひとつに主体性をもって取り組んでいます。
 
 子どもの主体性、自主・自立を育む子どもを中心とした保育のウエイトを高く、そして、社会性の芽生えを育む協同的保育では、園で生活する小さなルール作りを取り入れるなどバランス重視の保育・教育を目指しています。
 
保育の質を高める
 近年、「保育の質」について、様々な研究や積み上げられてきています。
 保育の質について、大宮勇雄(2006)は、保育の質の3要素として、コロラド大学ハウズとヘルバーンが提唱する「プロセスの質」「条件の質」「労働環境の質」をあげています。
この「プロセスの質」は、子どもたちが、日々の保育園の中での経験の質を指していて、保育者と子どもの関係の質を中心とした日常的な人間関係や保育者の子どもへの働きかけの繰り返しそのものにあるといわれています。
そんな「プロセスの質」向上の取り組みは、各園長期的課題として毎年の園内研修、発表会を通して共有し、各園で話し合いができる環境を目指しています。
 
 園内研修の目的は、保育の質向上のための人材育成を重点に子どもの人権(能動的権利、受動的権利)をどのように保障していくか。
そして、子どもがしてほしいこと、興味ある事をどう引き出すか。
などが、話し合われます。
 
 目的に沿った内容、①子どもの主体性を育む保育・教育では、「私は私」私はこう思う、こうしたい、などどんどん押し出す心を育むまた、自分はありのままの自分でいいんだという気持ちを大切に自信とか自己肯定感を育む、そして、保育の形態(クラス別保育、縦割り保育)のバランスの検討などを行っています。
もう一つ②子どもの社会性の芽生えを育む保育・教育では、集団生活を通して「私は私たち」気持ちが分かり合えると嬉しいといった他者への信頼感や安心感が芽生えるように、そして、様々な体験を通して同じ年の子どもたちとのかかわりの中で 、ルールがあること、規則があることを学び、 将来的に大切といわれている非認知能力の獲得も目指しています。

非認知能力

自分をコントロールする力
 先進工業国でつくる経済協力機構OECDでは、今後教育で育むべき能力とは、自分や他人とうまく付き合っていく能力、非認知スキルの獲得が提唱されています。
そして近年、これまで重要視されてきた知的能力や学力などの「認知能力」よりも「非認知能力」が子どもがより良い人生を歩むうえで影響が大きいことが明らかになってきています。
 
現代の社会情勢で子どもの長時間のテレビ、テレビゲームなどのメディア視聴、そして、子どもがストレスを感じる経験が多いなどの影響も懸念されていて、同時に、「非認知能力」の育成に高い関心が集まっています。
 
森口祐介(2019)は、非認知スキルとは実行機能ともいわれ目標達成のために自分の欲求や考えをコントロールする力で、子どもの実行能力が重要ということは世界の常識になってる。子どもが自分で頑張ろうとしているときに、少しだけ後ろから支えてあげる支援的な子育てが管理的な子育てよりも子どもの発達に影響が大きい。そして、最低限の支援、ヒントだけ与える、子どもが主体的に活動しているときは、見守るようなかかわり方が重要としています。

設定保育と自由保育

設定保育(一斉保育)とは

 設定保育とは、保育士が目的やねらいを持って、1日の遊ぶ内容を事前に考え、保育士が中心となって遊びを展開する保育です。
保育士は担任を持った時、「年間指導計画・月案・週案・日案・個人記録※」等、クラスの子ども達とどのようにして過ごすのか一通りの計画を立てます。

「年間指導計画」1年間どのような保育をしていきたいか
「月案」1か月間どのような保育を行うか、ねらいや目標
「週案」1週間どのような保育を行うか、ねらいや目標、保育内容
「日案」1日どのような保育を行うのか、保育内容やそのねらい、目標、流れ
「個人記録」クラスの子ども達の成長の記録

多くの認可外保育園では、保育士がクラスごとに保育方針や厚生労働省の保育所保育指針に沿って、「1年間・1か月・1週間・1日」単位の計画書を作成します。
保育士は担当する子どもの年齢や月齢に応じた成長の段階、発達と照らし合わせて、事前に月案や指導案を作成するのです。
日案の中にあるのが、設定保育。
設定保育では日常の保育を更に細かく表すもので、簡単に言うと「子ども達と何をして遊ぶのか」を事前に内容や流れを決めて行う保育です。

自由保育とは

 自由保育とは、子どもの自発的な活動や興味を尊重し、その時の子ども達の活動や興味に応じて自由な保育をしながら、保育士が指導する保育です。
自由保育を取り入れている保育園の場合、遊びを提案したり、展開するのは保育士ではありません。
「何をして遊びたいのか」「次は何して遊ぶか」等、子どもが主体となって自由に遊びを決めます。
自由保育は子どもの自由な発想力、考える力、主体性を育てるために有効です。

設定保育のメリット・デメリット

 設定保育は、担任が主体となって遊びを展開していくので、子ども達の前に立ち、楽しそうに遊びを提案、ルール説明をすることで子ども達の興味を示すキッカケにも有効です。

設定保育のメリット

以下、設定保育を行うメリットです。

時間を計画的、有効的に使うことができる
保育士の意図に沿った保育を展開できる
保育の準備がしやすい(保育がしやすい)
集団行動のルールが身につく(子ども)
集団行動をすることで集中力や忍耐力が身につく(子ども)

たとえばクラス全員で制作を行う時間。
子ども達は周りの様子を見て「今はこれに絵を描く時間なんだ」「周りの子はもう先に進んでいる」「終わったら手を膝に置いて待つんだ」・・・など考え、集団に合わせるようになります。
それに応じて育つ力が集中力や忍耐力です。
設定保育を取り入れいる保育園の子ども達は、集団で行動することルールが自然と身につきます。

設定保育のデメリット

以下、設定保育を行うデメリットです。

保育内容のアイデアを考えるのが大変
ワンパターンになり、アイデアが尽きる
子どもの様子がしっかり予測できていないと計画通りに進まず保育自体が崩れてしまう
子どもが満足するまで探索行為や活動する時間を挙げられないことがある
常に次の保育、時間を気にしていしまい保育に集中できないことがある
子どもの主体性や自発性が育たず、指示がないと動ない子になる

クラスを任されてる担任保育士は「何をして遊んだら子ども達がイキイキするのか、楽しいのか」と毎日、考えています。
保育士から子ども達の成長・関心にピッタリな保育を提案することで、子ども達は更に意欲的に活動し、成長するからです。
しかし、子ども達の関心に目を向け、無理なく狙いや目標を達成し、子ども達に飽きさせない保育を提案するのは簡単ではありません。
「保育のネタが尽きた」とアイデア不足で頭を悩ませる保育士も多いでしょう。
他にも子ども達は、保育士から提案や指示ばかりされる保育に慣れてしまうと「〇〇はこうするんだ」と保育士から与えられた考え方以外のことを自由に想像することが難しくなってしまうこともあります。

保育士の役割

設定保育を行う上で保育士の役割は以下の通りです。

クラスの子ども達の様子を予想し、ねらいに応じた内容を考える
子どもの興味や発達に応じて保育計画を立てる
子どもの人数や体調に応じて行う時間や場所等決める
時間配分や遊びの内容がどのように発展するのか考え、保育によっては事前にそれに使えそうな物を用意する

クラスの子ども達をよく観察し、日々の保育で子ども達と関わる中で「どんな遊びを設定したら良いか」「子ども達の心や体の発達を促すためには、どのような保育を行うと良いか」を考えます。

自由保育のメリット・デメリット

 上記でも触れましたが、設定保育と異なり、自由保育は子どもが主体です。
子どもの自立心や考える力を育てたいと思っている保育園では、自由保育の取り入れています。
自由保育の場合、子ども達の前に立って働きかけるというよりも、保育士は子ども達の活動を見守ることが多くなります。
とはいえ「保育士が一切関わらない・見守るだけ」ではありません。
保育士は子どもの意見や気持ちを尊重しながらも、ある程度計画を持って自由保育を行います。

自由保育のメリット

以下、自由保育のメリットです。

一人ひとりの子どもの興味・関心のある物が把握でき、より子どもを理解できる
自由保育によって子どもの主体性・自発性、考える力が育つ
子ども達は満足するまで、好きなことができるため充実感が得られる
興味のある遊びを通して、友達関係が広がることもある

先ほど設定保育のデメリットにも挙げた通り、設定保育の場合は子どもが受動的の場合が殆どです。
自分で何かを考える機会はありますが、「遊びは保育士が提案してくれるもの」と思って集団で生活しています。
一方、自由保育で育った子どもは「自分が今何をしたいのか」明確です。
そして自分で考えることが自然と身につき、行動することができます。

自由保育のデメリット

以下、自由保育のデメリットです。

保育の加減(援助や声掛け)が難しい可能性がある
子どもの自由な活動を見守るためには保育士の人数も必要(個々の活動を見守るため)
子ども同士のトラブルが多くなる
子どもが集団行動をすることで苦痛を感じることがある

20人以上がいるクラスの中で自由保育をすると、たとえば同じ室内でも「塗り絵をする子」「おままごとをする子」「積み木をする子」・・・それらを1人で把握し、安全に保育するのは難しいです。
そして上記のような玩具が沢山出ている状況だと、必然的に子ども同士の玩具の取り合い等のトラブルも増えます。
そのため保育士を適正に配置する必要があります。
 

保育士の役割

自由保育を行う上で保育士の役割は以下の通りです。

「子どもが主体」ということを意識する
子どもの興味や関心に応じて環境設定や声掛けを行う
自発性があまりない子に対して遊べるように働きかける
遊びが楽しくなるように時には保育士から1つの意見として遊びの提案をする
子ども同士のトラブルにならないように配慮する

子どもの主体性、自発性を意識しながらも保育士が適切な保育を行うことで、自由保育はさらに子ども達にとって、良い経験になります。

私達が目指す保育・教育

今、幼年期の教育に求められている子どもの主体性、自主・自立を育てる自由保育のウエイトを高く、そして社会性の芽生えを育む協同的な設定保育も取り入れてバランスの良い保育を実践しています。